少し曲がった割り箸

少し曲がった割り箸。これを誰か欲しいのか、どこに需要があるのか分からない。
でも曲がっていようが折れていようがそれぞれに良いことがある。人は皆、少し違うのだから。
自分では普通に思っていても他人にとってはおかしい。他人にとってはおかしことでも自分では普通。人の世とはこんな小さな事から争いが起きる。例えば「喋るのが下手」といったことで「あいつはコミュ障だ。陰キャだ」など諭される。言われた側も対抗して「アイツらは陰キャ陽キャでしか人を見ることのできない薄っぺらい奴らだ」等と無駄な争いが生まれる。まさに大惨事世界大戦。
言いたいことも言えないこんな世の中だからこそ自分の信じる事を信じて前を見よう。前を見るということは少し捻くれるくらいが良いのだ。
ほんの少しこの曲がった割り箸を見て私は思った。
曲がっていても同じ割り箸。でも彼（割り箸）は自己のことを普通だと思って皆の前に立っている。そして個々の生の営みに励んでいる。
私達もみんな普通ではない。そして自分のことを一番愛する事ができるのは自分。だからこそみんなに理解されなくとも自分だけでも愛して生きていこう。
私は誰のものでもない私が好き。

種類...その他

素材...木
サイズ...小